「契約書チェックは誰に頼むべきか?」というご相談をよくいただきます。
結論は、契約の目的・金額・トラブルの有無(兆候)といったリスクの度合いによって最適な依頼先が変わる、というものです。
本記事では、弁護士と行政書士の違いを正しく整理し、失敗しない依頼方法をわかりやすく解説します。
なお、本記事は一般情報の提供にとどまり、紛争性のある個別事案の法的助言を目的とするものではありません。
具体的な紛争・交渉がある場合は弁護士への相談をご検討ください。
目次
弁護士と行政書士の違い
両者はともに法律分野の国家資格ですが、業務範囲には明確な線引きがあります。
- 弁護士:法律事件に関する鑑定・代理・交渉・訴訟対応が可能(弁護士法)。
- 行政書士:官公署提出書類や権利義務・事実証明に関する書類の作成と相談が可能(行政書士法)。契約書は「権利義務に関する書類」に含まれます。
相手方との代理交渉・示談・訴訟対応は行政書士には認められていません。
この線引きを越える行為は「非弁行為」に該当しうるため、依頼者側も注意が必要です。
弁護士でない者が、報酬を得て法律事件について代理・和解交渉・仲裁などを行うことは禁止されています。
行政書士は契約書の作成や一般的な説明・整備は行えますが、紛争性の高い事案で相手方と交渉することはできません。
見極めのコツ:相手方に弁護士が付いている/強い対立がある/期限が迫る差止め/損害賠償が絡むなど。このような場面は弁護士へ相談しましょう。
行政書士は契約書の作成や一般的な説明・整備は行えますが、紛争性の高い事案で相手方と交渉することはできません。
見極めのコツ:相手方に弁護士が付いている/強い対立がある/期限が迫る差止め/損害賠償が絡むなど。このような場面は弁護士へ相談しましょう。
契約書チェックで「できること/できないこと」
弁護士ができること
- リーガルチェックの実施(条項の有効性、強行法規・判例との整合、紛争時の立証上の弱点の指摘)
- 条件交渉の代理(価格・損害賠償・解除・競業避止・知財・反社条項等の修正交渉)
- 紛争対応(内容証明の起案と交渉の代理、調停・訴訟の代理)
- 社内体制の整備(契約審査フロー・標準条項の策定、研修)
行政書士ができること
- 契約書の作成・整備(当事者の合意内容を文書化、条項の抜け漏れ整理)
- 一般的なリスク説明(条項の趣旨・効果、想定される実務上の注意点の解説)
- 予防法務(雛形の整備、案件ごとの差分管理、証憑・添付書類の整理)
- 官公署手続と連動する契約の作成支援(許認可・補助金等に付随する覚書・合意書)
- 内容証明の文案作成(証拠化の観点からの書面整備。交渉や請求の代理は不可)
相手方との直接交渉・法的紛争の解決行為は不可である点にご留意ください。
「リーガルチェック」とは、契約書の条項が法令・判例・実務に照らして妥当かを点検し、必要な修正・代替案を示す作業を指す、実務上の用語です。
法令上の定義はなく、依頼内容により範囲は変わります。
①表記・体裁、②条項の整合、③法令適合性、④リスク評価&交渉案など段階的に設定されることが多いです。
「誤字修正のみ」なのか「交渉戦略の提案まで」なのか、スコープ(業務範囲)を最初に合意すると誤解を防げます。
法令上の定義はなく、依頼内容により範囲は変わります。
①表記・体裁、②条項の整合、③法令適合性、④リスク評価&交渉案など段階的に設定されることが多いです。
「誤字修正のみ」なのか「交渉戦略の提案まで」なのか、スコープ(業務範囲)を最初に合意すると誤解を防げます。
依頼先の選び方(リスク別・事例別)
高リスク(弁護士が望ましい)
- 高額・長期の取引(M&A、資本参加、長期供給、独占的取引)
- 労務・独禁・下請法・個人情報など強行法規が関わる案件
- 相手方に弁護士が付いている/交渉が硬直している場合
- トラブル兆候(違約、支払遅延、秘密保持違反の疑いなど)
中リスク(内容に応じて選択)
- BtoBの基本契約+個別契約(SaaS・業務委託・共同開発など)
- 知財・データ利活用が絡むスキーム(ライセンス、成果物の帰属)
- 新規分野で社内の知見が乏しい場合
低リスク(行政書士中心で可とされることが多い)
- NDA、簡易な売買・賃貸借・覚書(金額が小さく、標準条項で運用可能なもの)
- 社内ひな形の整備・更新(表現統一、押印有無、電子契約設定)
- 許認可・補助金に付随する様式的な合意書の整備
費用感・納期・品質の見分け方
金額や納期は案件の難易度・業務範囲・地域によって大きく変動します。
以下はあくまで一例・目安です。
- 弁護士:スポットの契約審査で3〜15万円程度、交渉対応や新規スキーム設計は20万円超になることもあります。
- 行政書士:文案作成・整備で2〜8万円程度、要件整理やひな形設計で10万円前後となる事務所もあります。
- 納期:急ぎは別料金のことが多い。標準的には2〜7営業日、重め案件で1〜2週間程度が目安です。
当事務所の料金目安
当事務所では、以下の料金にて契約書作成を承っております。
契約書作成(定型的な内容) | 20,000円 |
契約書作成(複雑・高度な内容) | 30,000円 ~ |
表示の料金は全て税込みです。
案件の内容やボリュームによってお見積りいたしますので、まずはお気軽にご相談ください。
チェックリスト(依頼前に確認)
- スコープ(業務範囲)定義:表記修正/条項精査/交渉案提示のどこまでか。
- 修正回数・納期:初稿→再校の回数、緊急対応の可否。
- 責任範囲:提供物の性質(雛形・個別最適化)、免責の範囲。
- 専門性:対象分野(IT、建設、下請、個人情報 等)の取扱実績。
- 秘密保持:NDA締結、データの保存・削除ポリシー。
最安値だけで選ぶと、肝心のリスク分析や交渉余地の検討が手薄になることがあります。
見積りの内訳とスコープ(業務範囲)の整合を重視しましょう。
相談前に準備しておきたいもの
- 契約書ドラフト/過去の合意書(改定履歴があれば併せて)
- 当事者情報(法人名・住所・担当、取引の背景・目的)
- 希望条件と優先順位(価格・納期・知財・再委託・秘密保持など)
- リスク許容度(解除・損害賠償上限、競業避止、違約金の水準)
- 関連資料(仕様書・見積書・業務フロー・個人情報の取扱方針)
- 交渉履歴(メール・議事録・相手方修正案)
よくある誤解と正しい考え方
- 「内容証明を出せば必ず有利」ではありません。目的は証拠化と交渉の起点であり、訴訟戦略は別途検討が必要です。
- 「雛形を流用すれば大丈夫」とは限りません。条項間の整合や業法・下請法などの適合性は案件ごとに異なります。
- 「電子契約なら安全」という過信は禁物。当事者確認・締結権限・証跡管理が伴って初めて有効に機能します。
まとめ:依頼先は「リスク×目的×スコープ」で選ぶ
- 紛争や交渉を伴う/高額・高度→弁護士
- 文案整備・予防法務・様式整備→行政書士
- 最初にスコープと納期・費用を合意し、合わなければ早めに切替
💬 契約書チェック・作成のご相談は初回無料です。
まずはお気軽にお問い合わせください。
対応エリア:埼玉県北部(深谷市・熊谷市・本庄市・行田市・寄居町・美里町・上里町・その他児玉郡周辺)や群馬県南部を中心に、全国からのご依頼に対応