古物商許可について「更新は必要か」「ネット販売のみの場合の表示義務はあるか」などといった疑問を耳にすることがあります。
本記事では、許可の必要性→取得手順→許可後の実務まで、要点を整理してご案内いたします。
古物商許可が必要となる場面
「古物」(一度使用された物品等)の売買・交換・委託販売を、反復継続して行う場合は許可が必要です。
取り扱いは法令上の13区分に整理され、申請時に取り扱う区分を選択します。
- 美術品類/衣類/時計・宝飾品類/自動車/自動二輪・原付/自転車類/写真機類/事務機器類/機械工具類/道具類/皮革・ゴム製品類/書籍/金券類
不要な例:自分の私物を単発で譲渡する等、営利性・反復継続性がない場合。
必要な例:仕入れて在庫化→販売、委託販売、EC・モールを利用した取引を含む継続的な営業。
事業計画段階で適法性をご確認ください。
古物商許可に有効期限はある?
結論から申し上げますと、古物商許可に有効期限はありません。
古物営業法には、更新・有効期間に関する規定が置かれていないのです。
したがって、更新料・更新試験なども不要です。
一方で、許可取得後には表示・本人確認・帳簿管理・変更届といった運用上の義務が定められております。
また、取得後に長期に営業実態がない場合等には、許可取消しの対象となり得ます(例:許可後6か月以内に営業を開始しない/6か月以上休止し再開の見込みがないなど)。
申請の全体像
- 提出先:主たる営業所の所在地を管轄する警察署(生活安全課など)
- 手数料:19,000円(新規許可申請)
- 標準処理期間:40日程度(不備がある場合は延長されます)
実務では、初回提出の完成度が審査期間に直結します。
略歴・身分証明・URL使用権限の疎明など、根拠資料の整合を徹底します。
必要書類
都道府県・個人/法人で細部は異なりますが、一般的には次のとおりです。
- 許可申請書(様式第1号)
- 略歴書・住民票(本籍/国籍記載)・誓約書・身分証明書(申請者・管理者分)
- 法人:定款・登記事項証明書、役員全員分の上記書類
- ネット取引:URL使用権限の疎明資料(自社ドメインの管理画面写しなど)
取得までの進め方
- 計画整理:営業所の所在地、取り扱い区分、ネット取引の有無、管理者の選任
- 証明類の収集:住民票・身分証明書・登記事項証明書は有効期限に注意
- 申請・納付:所轄警察署へ。補正の生じにくい完成度で提出
- 審査対応:照会・補正依頼には速やかに対応
- 許可証交付:標識・台帳・ウェブ表示等を整えて営業開始
許可後の実務(重要)
標識(プレート)の掲示
営業所や仮設店舗に、法定様式の標識を見やすい場所へ掲示します。
帳簿(台帳)の備付け・記録
仕入・販売の相手方、品目、数量、日付等を法令どおり記録・保存します。
紙・電子いずれも可ですが、項目不足は違反となり得ます。
本人確認記録と紐づけられる運用が望ましいです。
本人確認(対面・非対面)
買取時は、相手の氏名・住所・年齢・職業等を確認します。
非対面取引では、規則で定める方法(例:電子署名を用いた電磁的記録の提供、印鑑登録証明+実印押印書面の授受、本人限定受取郵便で到達確認など)に沿う必要があり、身分証画像の送付のみでは不足となる場合があります。
ウェブサイトの表示義務(2024年改正)
原則として、自社サイト等に氏名(名称)・許可公安委員会・許可番号を明瞭に掲載します。
小規模事業者等の除外規定がありますが、インターネット取引を行う「特定古物商」は除外されません。
ECモールでの出店ページ等にも、表示欄を設けるのが確実です。
【古物営業法に基づく表記】
名称:●●ショップ/古物商
許可公安委員会:埼玉県公安委員会
許可番号:第●●●●●●号
変更が生じた場合の手続
- 事前届出(変更の3日前まで):主たる営業所・その他営業所の名称・所在地の変更、新設、変更、廃止など(所轄警察署長経由)
- 事後届出:上記以外の変更は14日以内(登記事項証明書の添付が必要なときは20日以内)
- 書換え申請:許可証の記載事項に関わるときは書換え(手数料1,500円)が必要
計画的な開始・休止管理をご検討ください。
よくある質問
Q.有効期限や更新は本当にありませんか。
はい、更新制度はありません。
もっとも、変更届・書換え、表示・本人確認・帳簿等の義務は継続します。
長期休止の取扱いにもご注意ください。
Q.ネットショップだけでも許可は必要ですか。
必要です。特にネット買取・販売の場合、ウェブ表示義務と非対面の本人確認が重要な管理ポイントとなります。
Q.まず何から準備すればよいでしょうか。
A.取り扱い区分の選定、管理者の選任、必要書類の収集を進め、所轄警察署へ申請する流れが一般的です。
初回提出の精度が審査のスムーズさに直結します。
当事務所のサポート
- 埼玉県の標準処理期間(40日)を踏まえたスケジュール設計
- 警察署との連絡調整・補正対応までワンストップで対応
- EC事業者向けに、表示義務・非対面確認の導線設計もご提案
まとめ
- 古物商許可は「更新なし」(ただし運用義務は継続)
- 表示・本人確認・帳簿は日々の実務の要点
- 変更届・書換えは期限厳守(3日前/14日・20日)
💬 古物商許可の申請・変更届・運用設計に関するご相談は、初回無料で承ります。
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